飼養の歴史が浅いエキゾチックアニマルの飼育には注意が必要です。
生体や病理に対する知識が不十分なこと、保有する病原体に関する情報が乏しいからです。
トビネズミなどの野生のネズミがペットショップで売られていることがありましたが、近年の法改正で多くの野生種のネズミの輸入が禁止されました。
下記は野生種のネズミ・リスをペットにした場合の感染症についてです。
④ ボルナウィルス
2011年から13年にかけて、ヒトに致死的脳炎を起こしたリス由来のウィルスです。
全ての患者がペットのカワリリスの繁殖業者です。
2017年の調査ではカワリリスだけでなく、ミケリスやオジロシマリスからも確認されています。
⑤ サル痘
2003年にアメリカの動物取扱業者がガーナから野生齧歯類を輸入、同施設で飼育していたプレリードッグに感染し、販売されたことから接触した人約80名が感染しました。幸いにも死者は出なかったそうです。
⑥ 牛痘
ハタネズミなどの齧歯類が真の自然宿主で、ヒトやネコ科動物、牛、動物園の様々な動物に感染します。
ペット用ラットから感染することもあります。
⑦ レプトスピラ症
ネズミなどの野生動物に自然宿主して、ヒトや犬、牛、豚など殆どの動物に感染します。
感染動物の尿やレプトスピラに汚染された水や土壌を介して経皮感染(菌が皮膚を通過)します。
風邪のような軽症状から黄疸、出血、腎障害を伴う重症型まで症状に幅があり、致死率は10%です。
国内では毎年数十人の患者が発生しています。
全ての感染症に共通して言えますが、日頃の手洗いをしっかり行うこと、そして野生動物や野良との接触は極力避ける事が大切です。
例えば繁華街の生垣にはドブネズミがよくいますが、ネズミ自体に直接触らなくても糞尿が付いている草木や土を触れば感染リスクがあります。
野良猫は感染ネズミと接触している可能性がありますし、さわることで猫に付いていたノミやダニに刺されることもあるでしょう。
私は猫好きなので野良猫とも触れ合いたいのですが、自宅のペットに病気を媒介したくないので声かけに留めています。
(一度保護した猫のノミが飼い猫に移ってしまったことがあります、、、)
野生動物や野良と接触する必要がある場合はゴム手袋や軍手越しの方が安心かな?
野良猫などを保護した場合はすぐに動物病院に連れて行って検査&駆虫しましょう♪
あまり神経質になる必要は無いと思いますが、少しの注意で感染リスクは減らせると思います♪
次回は最も身近なペット、犬、猫からうつりやすい病気についてです(๑╹ω╹๑ )