お久しぶりです(=^x^=)
今日は横浜市の動物取扱責任者研修に行ってきました。
え?何それって?
動物の販売や預かりなどを業と行う人が毎年参加しないといけない講習で、わたしは今日が初めての参加🐰
つまらない話を聞いてるだけなのかなっと思っていたら意外と面白い話が聞けたのでご報告したいと思います。
なんと講習は拍手喝采で幕を閉じたので、いつもとは少し違う責任者研修だったのかな?
3時間の研修の殆どの時間が費やされたのは、今日のブログのタイトルになっている人畜共通感染症、つまり人にうつる動物の病気のこと。
岡山理科大学獣医学部病理学研究室の宇根有美さんがお話してくれました。
人にうつる動物の病気と言えば、インフルエンザや狂犬病、オウム病が有名ですよね?
狂犬病は現在の日本では確認されていませんが、致死率はほぼ100%、途上国を中心に年間5万人の人が亡くなっていますし、お隣の島国台湾では感染が確認されています。
決して人ごとではない感染症なのですが、残念ながら日本の飼い犬の狂犬病予防接種率は72%だそう。
狂犬病の発生していない日本ではペットの病気で人が死ぬなんて考えられないことなので、意識が低いのかもしれませんね。。。
しかし、日本でもペットからうつる病気で死ぬことがあります。
①重症熱性血小板減少症候群(SFTSウィルス)
SFTSウィルスはRNAウィルスのひとつで2011年に初めて中国で発見されました。
自然界ではマダニ間、マダニー哺乳類間で維持されているヒトと動物の共通感染症です。
日本では2013年に初めて感染が確認されて、国内患者の死亡率は20%(患者数368名:2018年7月時点)、有効な治療法が確立されていないため対処療法するしかないそうです。
ヒトへの感染経路はマダニの吸血、患者血液の直接接触、猫咬傷、犬の看病です。
SFTS患者は九州や関西など西日本に集中し、東日本ではまだ発生が無いですが、SFTSウィルス保有マダニは北海道を含む東日本にも広く分布してしまっています。
幸いにも東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏では感染マダニは確認されていませんが、静岡、山梨、群馬などでは確認されているので時間の問題でしょう。
ウィルスに感染すると体は抗体を作りウィルスに対抗するのですが、シカ、イノシシ、アライグマなどの多くの野生動物に抗体が確認されている(つまりウィルスに感染している)そうです。
和歌山のアライグマの研究では抗体保有率50%だそうで、野生動物との接触はかなり危険と言えます。
予防法はダニに吸血されないこと。
人も動物も外出時は注意が必要、散歩させる動物にはダニ予防薬が必須でしょう。
マダニに効果があるのはフロントライン、マイフリーガード、バラードライン、アドバンテージ、フォートレオンで、残念ながらレボリューションは効果がないとのこと。
我が家のうさぎにはレボリューションを使用しているので、至急別の薬に切り替える必要がありそうです。
もし、吸血中のダニを見つけたら無理に引っ張るのはダニの体液が体内に逆流してしまうおそれがあるので危険です。
マダニ取り器具(ティックツイスターなど)を使うか、ワセリンやハンドクリーム、アルコールをダニにかけるのが良いそうです。
ダニを取り外す時はダニのお尻をひっぱらず、出来るだけ頭に近い部分を引っ張ることが重要です!
幸いにもSFTSは比較的弱いウィルスなので、酸や熱に弱く、消毒用アルコールや台所用洗剤、紫外線照射などで失活するそう。
日頃のペットの掃除に消毒や外干しなどを取り入れることが予防につながるでしょう♪
※ 長いので何回かに分けて人畜共通感染症について書きます🐰